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絵描きのヨエル：青い猫の広場の出会い
お絵描き～
お絵描き～
絵描きの描いた絵は要らんかねぇ～
不思議な住人の絵は要らんかねぇ～
・・・・・・・・・・・・・・・。
お、お客さん！
そこのお客さん、ちょっと待って～
そう！あんただよ、あんた！
ちょいとこっちに来てくれないかぁ？
いいから、こっちに！
クンクンクン・・・・
お・・・・やっぱりそうだ！
あんたさ”語り屋”と会っただろ？
ほら、勝手にやってきて
勝手に帰っていく変な奴だよ！
あぁー！やっぱりな！
だって、あんたから良い香りがしてさ。
え、何も匂いなんかしないって？
あぁ・・・俺さ、鼻がすっごく利くんだ！
だからきっと、あんたにも他の奴にも解んないよ？
語り屋にさ、会った奴って
みんな同じ匂い・・この良い香りがするんだ。
何故だか知らないけどさ
なんかすっごい良い匂いなんだよ、それが。
だからきっと、あんたもだろうなぁ～って。
あ、ねぇねぇ？
俺さ、見ての通り”流れの絵描き”やってんだ。
こんな感じの絵！ほら見て！
うん・・？まぁ・・・あんまり上手くないのは
自分でも自覚してるから
そんな気を使わなくっていいよ？
だってあんた、すっごく変な顔してたからさ・・・
”あぁ困ってる”って思ったんだ
俺の絵はね、美しくはないけれど
描いた対象を忘れない為の絵だから
どんな天才の描く絵にだって負けない自信があるよ？
他の奴らの絵は喋らないけど
俺の描く絵は喋るからね。
あぁ！ねぇ待って！別に狂っちゃいないさ！
まぁ、いいから俺の話を黙って聞いてよ？
変な奴には、もう慣れてるだろ？
あの語り屋と何回も話せるんだ。
絶対俺の事も気に入るよ！
だから話だけでも聞いてって！
俺はさ、ヨエルって言うんだ。
ちょっと遠い所から来てる。
普段はしがない牛追いの仕事してるよ。
・・・うん？いや”牛飼い”じゃなくて”牛追い”
え？そう？俺の所じゃ一般的な仕事なんだけど・・・
まぁ、ここから遠い場所の話だからさ。
あぁー・・・んで、話を元に戻す！
さっきも言ったけど、絵の腕はない！
でけど、あんたの求めてる絵を見せてやれると思うんだ。
うん、”求めてる絵”
あんたが知りたい事。
俺の絵でさ、教えてやれると思うんだ。
だから時々、ここに来てくれないか？
俺も時々さ、この青い猫の広場に居るからさ。
不思議だろう？
だけどあんたはもう、不思議を恐れないだろう？
それどころか・・・・不思議な事が大好きだろ？
だったら！約束してよ。
ここに時々でいい、遊びに来てよ。
あんたからは”語り屋”の良い匂いがするから。
だから時々、少しだけこの香りを嗅ぎたいんだ。
え？語り屋？
うん、大好きだよ。
あいつと初めて会ったのは・・・
・・・・・・・・・・
うん、もうずっと前だから忘れたけどさ。
でも・・・大好き。
最近は、全然会う事もなくなったけどさ。
だから匂いだけ・・・それだけでも
こうやって楽しんでいたいくらい
それくらい大好き。
じゃあさ、これ・・・この絵あげる。
あんたと俺の出会いを記念して。
あはは、驚いた？
そう、語り屋の絵。
あんたが今、一番求めてる事を
その絵が教えてくれるよ。
あ、そいつさ
困った事にちょっと人見知りするんだ。
だからあんたが語りかけても
すぐには反応を示さないだろうけどさ
しばらく大切に飾っておくと
ちゃんと喋りかけてくるから。
辛抱強く待ってやってよ。
うん？理解出来ねーって？
あー、うん・・・ここの奴らは皆そうだよな。
自分の見た事ない物
自分の知らない事
そういうのをあんまり良く思わないもんな。
だけどさ、それなら”語り屋”もそうだろ？
俺も初めはあいつが怖かったから解るよ？
俺の所じゃ、あんな変わった奴居なかったし
絶対なんか裏があるって思ってたし
心の病気なのかとも思ったしさ。
あはは！そうだろ？
だって変だもん、あいつ！
だけど・・・それが良いんだよな。
変わってるし、俺ん所じゃ見ないけど
なんか不思議と良いんだよな。
あんたもそう思ってるから
あいつを呼んじゃうんだよ。
よーし、じゃあこれを機にさ
時々、俺を訪ねてここに来てよ！
俺も他ん所行ってたりしてさ
居ないことの方が多いんだけど。
ここに来る時は必ず
あんたの求める絵を描いておいてやるから！
うん、ありがとうな！
じゃあ俺、稼がなきゃいけないから。
その絵は持って行って
・・・・・そうだなぁ・・・・・
あんたの部屋の一番景色の良い所に
飾ってやってよ！
そしたら数日で打ち解けると思うから。
うん、気をつけて帰れよ！
これからよろしくな！
Fin
お絵描き～
絵描きの描いた絵は要らんかねぇ～
不思議な住人の絵は要らんかねぇ～
・・・・・・・・・・・・・・・。
お、お客さん！
そこのお客さん、ちょっと待って～
そう！あんただよ、あんた！
ちょいとこっちに来てくれないかぁ？
いいから、こっちに！
クンクンクン・・・・
お・・・・やっぱりそうだ！
あんたさ”語り屋”と会っただろ？
ほら、勝手にやってきて
勝手に帰っていく変な奴だよ！
あぁー！やっぱりな！
だって、あんたから良い香りがしてさ。
え、何も匂いなんかしないって？
あぁ・・・俺さ、鼻がすっごく利くんだ！
だからきっと、あんたにも他の奴にも解んないよ？
語り屋にさ、会った奴って
みんな同じ匂い・・この良い香りがするんだ。
何故だか知らないけどさ
なんかすっごい良い匂いなんだよ、それが。
だからきっと、あんたもだろうなぁ～って。
あ、ねぇねぇ？
俺さ、見ての通り”流れの絵描き”やってんだ。
こんな感じの絵！ほら見て！
うん・・？まぁ・・・あんまり上手くないのは
自分でも自覚してるから
そんな気を使わなくっていいよ？
だってあんた、すっごく変な顔してたからさ・・・
”あぁ困ってる”って思ったんだ
俺の絵はね、美しくはないけれど
描いた対象を忘れない為の絵だから
どんな天才の描く絵にだって負けない自信があるよ？
他の奴らの絵は喋らないけど
俺の描く絵は喋るからね。
あぁ！ねぇ待って！別に狂っちゃいないさ！
まぁ、いいから俺の話を黙って聞いてよ？
変な奴には、もう慣れてるだろ？
あの語り屋と何回も話せるんだ。
絶対俺の事も気に入るよ！
だから話だけでも聞いてって！
俺はさ、ヨエルって言うんだ。
ちょっと遠い所から来てる。
普段はしがない牛追いの仕事してるよ。
・・・うん？いや”牛飼い”じゃなくて”牛追い”
え？そう？俺の所じゃ一般的な仕事なんだけど・・・
まぁ、ここから遠い場所の話だからさ。
あぁー・・・んで、話を元に戻す！
さっきも言ったけど、絵の腕はない！
でけど、あんたの求めてる絵を見せてやれると思うんだ。
うん、”求めてる絵”
あんたが知りたい事。
俺の絵でさ、教えてやれると思うんだ。
だから時々、ここに来てくれないか？
俺も時々さ、この青い猫の広場に居るからさ。
不思議だろう？
だけどあんたはもう、不思議を恐れないだろう？
それどころか・・・・不思議な事が大好きだろ？
だったら！約束してよ。
ここに時々でいい、遊びに来てよ。
あんたからは”語り屋”の良い匂いがするから。
だから時々、少しだけこの香りを嗅ぎたいんだ。
え？語り屋？
うん、大好きだよ。
あいつと初めて会ったのは・・・
・・・・・・・・・・
うん、もうずっと前だから忘れたけどさ。
でも・・・大好き。
最近は、全然会う事もなくなったけどさ。
だから匂いだけ・・・それだけでも
こうやって楽しんでいたいくらい
それくらい大好き。
じゃあさ、これ・・・この絵あげる。
あんたと俺の出会いを記念して。
あはは、驚いた？
そう、語り屋の絵。
あんたが今、一番求めてる事を
その絵が教えてくれるよ。
あ、そいつさ
困った事にちょっと人見知りするんだ。
だからあんたが語りかけても
すぐには反応を示さないだろうけどさ
しばらく大切に飾っておくと
ちゃんと喋りかけてくるから。
辛抱強く待ってやってよ。
うん？理解出来ねーって？
あー、うん・・・ここの奴らは皆そうだよな。
自分の見た事ない物
自分の知らない事
そういうのをあんまり良く思わないもんな。
だけどさ、それなら”語り屋”もそうだろ？
俺も初めはあいつが怖かったから解るよ？
俺の所じゃ、あんな変わった奴居なかったし
絶対なんか裏があるって思ってたし
心の病気なのかとも思ったしさ。
あはは！そうだろ？
だって変だもん、あいつ！
だけど・・・それが良いんだよな。
変わってるし、俺ん所じゃ見ないけど
なんか不思議と良いんだよな。
あんたもそう思ってるから
あいつを呼んじゃうんだよ。
よーし、じゃあこれを機にさ
時々、俺を訪ねてここに来てよ！
俺も他ん所行ってたりしてさ
居ないことの方が多いんだけど。
ここに来る時は必ず
あんたの求める絵を描いておいてやるから！
うん、ありがとうな！
じゃあ俺、稼がなきゃいけないから。
その絵は持って行って
・・・・・そうだなぁ・・・・・
あんたの部屋の一番景色の良い所に
飾ってやってよ！
そしたら数日で打ち解けると思うから。
うん、気をつけて帰れよ！
これからよろしくな！
Fin
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