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2024/11/22

絵描きのヨエル:記録師~Pepin's profil~





ゴトゴトゴトゴト・・・・・




アロー、こんにちは。









あぁ、ご主人!先日はどうも。
今回は一発で気付いてもらえたので
私も一安心、ヨエルの言葉の力は絶大ですね。
今回も、軽く6時間は額縁を揺らす覚悟でいたので
少々、気が抜けてしまいましたよ。







あはは、そうですか?
私からすれば、私の存在を・・こうも安易に受け入れてしまう
ご主人の方が不思議な存在ですよ。
・・・・そうですね、あなたは語り屋に出会われて
大きく変化を遂げたのでしょう。
すごく素敵な事だと、私は思いますよ。







さて、今回もお手数ではございますが
壁から私を降ろしていただけますか?
謎多き、記録師と名乗る青年の話をしましょう。







f59c3ac0.jpg



ヨエルはね、彼に数回しか会った事がないんですよ。
だけど、とっても良く描かれています。
ご主人は、つい最近お会いしたから・・・
この絵の精巧さは理解出来ますでしょう?







ふふ、そうですよ。
あの子は記憶力が良いんです。
あのどんぐりの様な瞳に写る物
彼にとっては何一つとて、無駄な物がないんです。
だからこそ、それを絵にして残したい・・・
そんな風にあの子は考えていますよ。








・・・っと、失敬。
これではただの親ばかですね。
話を記録師に戻しましょう。








彼、記録師はピピンと言う名を持っている青年です。
語り屋とは接点がある様ですが
実際に彼と共に居る姿を目撃した者はいません。
彼が語り屋を追っているのは”自分の役目”だと感じているから。
・・・語り屋が、自らの名前を見つけるまで
その旅が終焉を迎えるまでは
語り屋を追って、旅をするつもりで居る様です。










f6ac9e92.jpg




記録師の帽子に鳥の羽が刺さっているでしょう?
それは彼の役目に必要な羽ペンです。
持ち歩くには・・・少々不便なペンですが
彼はこのペンにこだわっている様で
使わない間はこんな風にして・・・
帽子の装飾として楽しんでいるみたいですね。
・・・・おぉ、このペンは・・・・
異国で語り継がれる、伝説の鳥の羽で作られているみたい。
・・・・私は長い間、生きてきましたが・・・・
実際にこの鳥の羽を見た事がなかったので・・・驚きました。








え?あぁ・・そうですね。
彼の透き通るような白い肌、まるで女性の様ですね。
漆黒の髪は・・・生まれつきの物ではないようですが
彼自身はこの髪の色を、とても気に入ってる様子です。
・・・・さてさて、何があってこんな風に
髪の色が変わってしまったのやら・・・・。







ん?そうですね、左右非対称の瞳。
確かに記録師を語る上では欠かせない要素でしょう。
ガラス球の様な澄んだ色は・・・
彼の心そのものですね・・・。
キラキラに光って、光を当てれば辺りを照らし
とっても綺麗だけれど・・・・壊れやすい。
ふふふ、抽象的なのはいつもの事でしょう?
今更、そんな不思議そうな顔をしないで下さい。









彼の意図、彼の経歴、色んな事を教えてさしあげたいけれど
これはどうやら・・・私の役目ではないようです。
後に、どこかの誰かさんによって
解かれる物語なのかも知れませんね。





さぁ、私に解る事はこの程度です。
・・・え?語り屋の時より、声が弾んでいるって?
そりゃあそうでしょう?記録師は美的センスが高いですから。
美しい彼にぴったりの、美しい召し物。
しっかり洗濯もされているし、アイロンもかけられている。
・・・・ご主人、何を言いますか。
身なりに清潔感を求めるのは、大事なことですよ。
少しはヨエルも・・・見習って欲しいのですが。







そうでしょう?ヨエルってば、よく地面に座り込むし
汚れる事を厭わない、豪快な性格なので
いつも召し物はドロドロですよ・・。
この前も、獣道に入ってしまって茨で召し物を破いていたし・・
その前なんて、ポッケに絵の具を入れたまま
噴水で水浴びをしてしまって、召し物が真っ赤になっていたし・・
あぁ・・・・思い出せば思い出すほど・・・
あの子にはもう一度、教育をし直さなければいけない気がします。
・・・・・頭が痛いですよ、本当に。











・・・・おっと、また私情を挟んでしまいました・・・
うん?アロー、ご主人。
何故そんなに笑っているのですか?









え・・・・私がヨエルの親の様ですって・・?
そう・・・ご主人にはそう感じるのですね。
いえ、嬉しすぎて・・・言葉を失くしました。
私にとっては、最高の褒め言葉です。









あぁ、そろそろ太陽が戻っていきますね・・・
またヨエルが森の木に悪戯されない様
迎えに行かなければならないので
私もそろそろお暇するとしましょう。








それでは、ご主人。
絵はこのまま、また額縁に戻して飾ってやって下さい。
魂は無くなっても、ヨエルの想いはそこにありますから。
では・・・・・・また会う日まで。












・・・・・・・・Fin・・・・・・・・








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2011/07/17 絵描きのヨエル Trackback() Comment(0)

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